アーユルヴェーダ
インドには「アーユルヴェーダ」という伝統医学があります。近年、代替医療という言葉をよく聞くようになりましたが、アーユルヴェーダも、いわゆる西洋医学とは異なる範疇の医療です。言葉の意味は「アーユス=生命」、「ヴェーダ=智慧」で、「生命の科学」、「寿命の科学」とも呼ばれます。インドにはアーユルヴェーダの専門大学がいくつもあり、その専門医がいます。
インドに滞在していたときに、アーユルヴェーダの医院を訪問しましたが、患者さんに問診や触診をした後、薬草や鉱物をベースとした薬を処方していました。また、町の雑貨屋さんでは、薬草のエキスが入ったアーユルヴェーダ石鹸や歯磨き粉等が手に入ります。
興味深いのは、ヨーガのアーシュラム(道場)の近くに、アーユルヴェーダの薬局が存在するケースが多々あることです。ヨーガの聖地である北インドのリシケーシュでもアーユルヴェーダの薬品を扱う薬局がありました。このようにヨーガとアーユルヴェーダが親しい関係にあるのは、ヨーガ行者が厳しい修行に耐えるために、身体を健康に保つ必要性があった、ということが理由として考えられます。つまり、アーユルヴェーダによって身体のケアを行なうということです。
こうしたアーユルヴェーダは、オイルマッサージやハーブティー、健康食品等によって、随分と日本にも紹介されてきました。医療においても、クシャラ・スートラという糸を用いた痔ろうの治療も取りれられていますが、私達が日常生活において実践できることは、オイルマッサージ等の気楽にできることかもしれません。
また、アーユルヴェーダには日々の暮らし方への指針もあり、やはり日常生活へ応用できるかもしれません。健康を維持する、予防医学的な観点からも役立つことでしょう。
こうした点に着目したのが、11月12日(土)・13日(日)(←終了しました)に、静岡市民文化会館で開催される、第27回日本アーユルヴェーダ学会静岡研究総会です。テーマはずばり、「日々実践するアーユルヴェーダ」です。興味のある方はぜひどうぞ。
2005年9月24日
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