正坐
「正坐。礼。黙想・・・。」 子供が通っている剣道では、まず礼に始まります。付き添いで行く私も、道場の隅で、思わず正坐をして、背中をピッとしてしまいます。今日は少し疲れているなぁ、と思っていても、先生の掛け声とともに、正坐をすると、疲れも飛んでしまうようです。

インドでは、普段の生活の中で、女性ももっぱら胡坐(あぐら)になることが多いように感じますが、日本では、正坐が自然と行なわれてきたように思います。

ヨーガでは、正坐は「金剛坐(ヴァジラ・アーサナ)」として、一つの重要な坐法として、知られています。金剛とはダイアモンドの意味です。ハタ・ヨーガのテキストの一つである『ゲーランダ・サンヒター』では、金剛坐(ヴァジラ・アーサナ)を、次のように説明しています(佐保田鶴治『続・ヨーガ根本教典』(平河出版社)参照)。
 
「太ももを金剛(ダイヤモンド)の如く堅くして、肛門の両側に双方の足を置く。これがヴァジラ・アーサナである。・・・」(2.12)

両足の指先は、触れる程度で、重ねないでおきます。手は太ももの上におきます。
そのまま、目を閉じて、ほんの数分・・・、静かに呼吸を続けているだけで、気持ちがとても落ちついてきます。
2006年5月13日
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