洗面台の下を片付けていたところ、以前インドで購入した石鹸が色々出てきました。90年代(!)のもので古く、レトロな感じのデザインものパッケージもありますが、現在でもほぼ同じデザインで販売されている製品もあるようです。
マイソール・サンダルの石鹸(左上2つ、左下端)にはサンダルウッドすなわちビャクダン(ビャクダン科)のオイルが使用されています。ビャクダンの主産地は南インドのマイソール地方(カルナータカ州)です。ビャクダンには冷やす作用があると言われています。その香りもよく、医薬的にも用途が広い。「ゴールド」のパッケージは高級感を醸し出しています。この石鹸はクリーム色です。
石鹸ではありませんが、右上の女性のモデルのものは、茶色のパウダー状(漢方薬のよう)のアーユルヴェーダ・ヘアケア製品です。シャンプーと書いてあるものの、泡は出ず、水に湿らせて、髪にすりこむようにして使います。アームラーやシカカイなどいくつかの薬草(果実)が入っています。アームラー(サンスクリット語ではアーマラカイ、アーマラキー、日本名はアンマロク、トウダイグサ科)は、アーユルヴェーダのトリ・パラ(三果混合薬)の一つとして薬効が高く、また、レモンの20倍のビタミンCを含有しているそうです。シカカイ(アカシアの一種)はインドで伝統的にヘアケアに使われてきており、このシャンプーをしばらく使用していたとき、ボリューム感が出て、私の髪には比較的合っていたようです。ちょっと変わったところで、ヨーガ行者になれそうな(?)Yogi Soapという石鹸もありました。ケーララ州コチ(コーチン)の会社の製品です。この石鹸には、トゥラシー(前述)とともに、ニームが入っています。ニームの和名はインドセンダン(センダン科)で、苦味を特徴としています。ニームの小枝は朝の歯磨きに使われ、また、その木陰は体に精気をつけると考えられています。さらに、ニームには悪霊や魔物を寄せ付けない力があるとも考えられていて、トゥラシーとニームのダブル効果が、ヨーガ行者の心身をパワーアップしてくれそうです。